北窯 松田米司工房

北窯 松田米司工房
沖縄県読谷村

略歴
1954年 沖縄県読谷村に生まれる
1973年 那覇市首里 石嶺窯にて修行
1979年 共同窯「大嶺工房」にて修行
1990年 読谷山焼北窯13連房を開窯
1995年 日本民藝館展奨励賞受賞
2011年 読谷北窯として倉敷民藝館賞を受賞
2013年 イギリスのSt Ives Ceramicsにて個展
2015年 沖縄科学技術大学院大学にて北窯展開催

沖縄生まれの沖縄育ち。
2016年に公開された映画「あめつちの日々」に出演されていたので、映画で知ったという方もいらっしゃるかもしれません。
沖縄の焼き物はもちろんのこと、その原点である国内外の様々な焼き物。そして沖縄の歴史的背景も含め探求し続ける松田米司氏。

「やちむん」という言葉が沖縄の焼き物をさすことは、全国各地に知られるようになりましたが、沖縄の文化や習慣に則った焼き物が存在し、食器ひとつとっても造形に特徴があり、また土はもちろんのこと釉薬にも独自の文化があることは、まだあまり知られていないのかもしれません。そんな中、沖縄の焼き物を多くの人たちに知ってもらおうと日々仕事をしているのが松田米司氏そして1990年に共同窯として13連の登り窯を読谷山焼北窯として共に始めた兄弟である弟の松田共司氏。そして宮城正亨氏と与那原正守氏。この4人の親方を筆頭に、全国各地から沖縄の焼き物を学びに修行している若き陶工の方々によって、日々焼き物が作られています。


親方である松田米司氏。親方でありお弟子さんたちを見守り育てるまるで父のような存在の米司さん。工房の奥にある囲炉裏の近くに米司さんの作業場があり、そこから息子さんを含むお弟子さんたちの仕事を見渡すことができます。読谷山焼北窯は共同窯ですが、それぞれの個性と考えによって焼き物が作られているので作られるものや特徴が全く異なります。米司工房が作るやちむんは、とにかく沖縄の焼き物「やちむん」としての形が美しく、親方の指導の細かさと考えの共有がお弟子さんたちと工房内で共有できているのだと感じます。お弟子さんたちの親方への尊敬の念というのも、とても強く感じます。そして、決して派手さはありませんが食卓に合う落ち着いた色彩というのも、この米司工房の特徴です。修行期間が異なるお弟子さんたちの力量に合わせてそれぞれの役割分担があり、沖縄の気持ちのいいお天気と心地よい風が通り抜ける工房では黙々と仕事が続けられています。土間であるこの工房にいると、水は床である土間の土に吸収され、陶工による轆轤で土の塊が器として形ができあがる焼き物は、太陽の日差しとそよ風にあたりながら乾かされ、また次の工程へと進みます。自然の恵を主として人間の手によって形作られ、そして最後は登り窯というまた人間の手に及ばない自然へと委ねて焼きあがるのだということを、この場にいると再認識します。


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